高齢者のADL|よくあるQ&Aと予防策について知ろう

高齢者のADL|よくあるQ&Aと予防策について知ろう
高齢者のADL|よくあるQ&Aと予防策について知ろう

近年、「ADL(日常生活動作)」という言葉を高齢の方向けの記事やコラムなどでよく目にするようになりました。

ですが、普段の暮らしとどうつながりがあるのか、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。

 

今回の記事では、「高齢の方のADL予防策」をテーマに解説します。最初にADLの基本について、続いて具体的な予防策を紹介していきます。

また、丈夫な体作りやリハビリなどにぴったりの介護食も記事の最後に紹介しているので、ぜひ目を通して下さいね。

 

 

高齢者のADL(日常生活動作)よくある4つのQ&A

 

最初に、「ADL(日常生活動作)」の基本について押さえておきましょう。

 

ADL(日常生活動作)とは?

 

ADL(日常生活動作、Activities of Daily Living)は、日常生活を送るために必要とする最低限の動作のことです。具体的には下記のようなものがあります。

 

起居動作(ききょどうさ):起き上がり、寝返り、立ち上がり、座るなど。

移乗(いじょう):ベッドから車椅子への移動や、トイレの便座へ移るといった動作。

それ以外に、移動・食事・更衣・排泄・入浴などがあります。

 

ADLは、高齢の方などがどの程度自分の力で日常生活を送れるのかをチェックするための大切な指標です。それぞれの動作について、「できる・できない」「どのような・どの程度の介助が必要か」などの項目で見ていきます。

 

〈h4〉(1)BADL(基本的日常生活動作)

 

「BADL(基本的日常生活動作)」は、一般的にはほぼ「ADL(日常生活動作)」と同じ意味として使われています。

 

〈h4〉(2)IADL(手段的日常生活動作)

 

「IADL(手段的日常生活動作)」は、ADLよりも少し複雑な判断を必要とする動作のことです。

料理・洗濯・掃除・買い物・電話の応対・交通機関の利用などが挙げられます。

 

高齢者のADL低下は何が原因?

 

高齢の方のADL(日常生活動作)が低下する原因は、主に加齢です。

それ以外に、病気が関係していることも多く、特に脳血管障害や糖尿病といった生活習慣病、心臓・血管疾患、神経疾患や関節疾患なども原因になりやすい傾向です。

また、薬の副作用によって起こることもあります。

 

高齢者のADL低下はどんな症状につながる?

 

ADL(日常生活動作)が低下すると、家に閉じこもることが増えるため、身体的・精神的な機能がすぐに衰えてしまいます。

その結果、日常的な動作を1人で行うことがさらに難しくなり、介護が必要となって、やがては寝たきりとなるケースが一般的です。

 

ですが、ADLは予防ができます。毎日の暮らしの中で簡単にできるので、ぜひ取り組んでゆきましょう。

 

高齢者のADLを維持してQOL向上をめざそう

 

ADL(日常生活動作)を維持することで、最終的にはQOL(生活の質)の向上をめざすことが理想です。そうすることで、年齢に関係なく生きがいや満足度を感じながら暮らしてゆくことができます。

 

高齢者のADLを暮らしの中で予防する4つのポイントとは

高齢者の暮らしの中で予防するポイント
ここでは、高齢の方のADL(日常生活動作)低下を予防するための4つのポイントを紹介します。

 

(1)毎日の暮らしで意識したいポイントは?

 

ADL(日常生活動作)の維持は、暮らしの中で意識することから始まります。すでに低下している場合でも、さらなる低下は予防できます。焦らずに試していきましょう。

なお、病気や不安な症状などがある方は、まずは主治医にご相談下さい。

 

【ADLを維持するためのポイント】

・毎日歩き、体を動かす。

・短時間でも歩くようにする。

・食事は一日三食、できるだけ様々な食材をバランスよく摂る。

・食事の際はよく噛み、お口の機能を維持する。

・買い物や散歩など、外出する機会を作る。

 

(2)できることとできないことをはっきりさせる

 

実は、ADL(日常生活動作)が低下する大きな原因の一つに「周りの方がサポートしすぎてしまう」があります。すると、まだ十分に動けるお体があっという間に衰えてしまうので、注意が必要です。

 

そうならないためにも、「できること」と「できないこと」をしっかりと見極めたうえでサポートしてゆきましょう。

後で詳しく解説しますが、ADLには「FIM」という評価方法があり、一つ一つの動作を段階ごとに分けてチェックできるようになっています。できることはご本人に行ってもらい、できない部分のみを力添えするようにして下さい。

 

(3)高齢者が動きやすい器具や環境作り

 

高齢の方が動きやすい環境を整えることも、ADL(日常生活動作)の維持につながります。

杖などの歩行補助器具を使ったり、ご自宅に手すりをつけたりすることで、高齢の方が1人でも動きやすくなる環境を整えましょう。

 

環境作りにかかる費用は、介護保険制度を利用することで負担を軽減できることがあります。どのような環境整備が適しているのか、ケアマネジャーなどに相談してみて下さい。

 

(4)2種類のチェック表を使ってみよう

 

ADL(日常生活動作)には、「FIM(Functional Independence Measure)」という評価方法があります。ADLを「運動項目」と「認知項目」の2つに分け、各動作にどの程度の介助が必要なのかを細かく採点できるようになっています。

 

FIMの特長は、専門家ではなく、身近なご家族によるチェックができることです。それによってサポートのしすぎを予防したり、医療機関や介護施設とスムーズに情報共有したりすることができます。

 

参考:(参考)日常生活動作(ADL)の指標 FIMの概要(厚生労働省)

 

高齢者のADL予防やQOL向上に!おすすめの市販品3選

 

高齢の方のADL(日常生活動作)低下の予防には、毎日ラクに続けられるゼリーや飲料などがおすすめです。様々な栄養素を同時に摂れるものも多いので、ぜひ試してみて下さいね。

 

リハたいむゼリー もも味 120g×24個

リハたいむゼリー もも味 120g×24個

「リハたいむゼリー」は、1袋(120g)でたんぱく質10g、BCAA2,500mg、ビタミンDを20μgが摂れる「リハビリ応援飲料」です。ポリフェノールを豊富に含む「シークワーサー抽出物」も配合し、体を作る栄養素を手軽に摂れるようになっています。

 

クラッシュタイプで飲み込みやすく、キャップ付きで便利なこともメリットです。

もも味以外に、マスカット味、甘夏味、はちみつレモン味が揃っています。いずれも牛乳由来の乳清たんぱく質を使用しており、必須アミノ酸BCAA特有の苦みがないので、美味しく召し上がりながらラクに続けられます。

 

ミニタス たんぱく質ゼリー オレンジ味 26g×9個

ミニタス たんぱく質ゼリー オレンジ味 26g×9個

「ミニタスたんぱく質ゼリー」は、1個26gのとても小さいゼリーですが、エネルギー40kcal、たんぱく質5.0g、コラーゲンペプチド5gを摂ることができます。

また、「舌でつぶせる」やわらかさのユニバーサルデザインフードなので、噛む力や飲み込む力が弱まっている方でも安心して召し上がっていただけます。

 

りんご味にはエネルギー100gとMCTオイル6g、もも味には食物繊維7gを配合してあり、お体の状態に合わせてお選びいただけます。

 

ハンドル付木目食器セット・ブラウン

ハンドル付木目食器セット・ブラウン

「ハンドル付木目食器セット」は、木目調が暖かい印象を与え、普段使いにぴったりの介護食器セットです。

茶碗・汁碗・コップには大きなハンドル(持ち手)がついており、食器を片手でしっかりと支えられます。軽量な樹脂製のため、丈夫で、熱くなりにくい点も特長です。食器洗い機や電子レンジも使用可能です。

 

【セット内容】各1個

・茶碗ハンドル付

・汁碗ハンドル付

・コップハンドル付

・仕切りプレート

・ボウル

・プレート

 

まとめ:高齢者のADLは取り入れやすい介護食品で毎日少しずつ予防しよう

 

「ADL(日常生活動作)」は、毎日少しずつの予防によって維持することができます。

 

ADL予防に取り組む前には、まず「FIM」という評価方法を行っておきましょう。普段一緒に過ごされているご家族の方による確認が何よりも大切です。

 

また、最近は介護食にもADL維持に適したものが販売されているので、ぜひ試してみて下さい。食物繊維やビタミンなど、日ごろ不足しやすい栄養素を同時に摂れるものも数多くあります。

1口サイズやとろみのあるゼリーなど、試しやすいものが多いので、ぜひリラックスして予防を始めてみましょう。

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