気温が暖かくなるにつれて、わくわくと心躍る行事が増えるとともに、気になってくるのが「熱中症」ですよね。
熱中症は、重度になるとお体に悪影響を及ぼすこともあるので、日々の暮らしの中でしっかりと予防してゆきたいものです。
また、腎臓とも関係しているため、慢性腎臓病の方は特に注意してほしい症状でもあります。
今回の記事では「腎臓病と熱中症」をテーマに解説します。
特に本記事では、「糖尿病を併発している方」「透析の方」「高齢の方」の3パターンに分けて紹介します。注意点やそれぞれの予防策などについて紹介しているので、ぜひ参考にして下さいね。
また、水分補給の具体的な商品については、記事の最後に紹介しています。ぜひそちらも併せてチェックしていただけると幸いです。
腎臓病の熱中症 よくあるQ&Aを解説
最初に、腎臓病の方が熱中症を予防する際に、特に注意してほしいポイント4つを解説します。
(1)そもそも熱中症ってどんな症状?
熱中症は、暑い環境に体が対応しきれなくなり、様々な症状が出てしまうことです。
症状の度合いである「重症度」は3段階に分かれており、軽度はめまいや立ちくらみ、中度が嘔吐や倦怠感となっています。
重度になると、意識障害や痙攣のほかに「肝臓・腎臓の機能障害」の危険性もあります。その結果、腎機能が低下してしまうケースも少なくありません。
(2)腎臓病の熱中症はどんな症状?
腎臓病の方の熱中症は、重症化しやすいという特徴があります。汗で体温調節する機能が低下しているため、軽度・中度の状態でなかなか気づきにくいことが主な原因です。
(3)熱中症は腎臓に後遺症が残ることも
熱中症は、重度になると健康な方でも腎臓に悪影響を及ぼしやすくなります。腎臓病の方の場合、腎機能に後遺症が残ってしまうことも多いので、注意が必要です。
また、軽度の脱水状態でも腎臓に負担がかかってしまい、腎機能が悪化する危険性があります。予防にはくれぐれも慎重に取り組んでゆきましょう。
(4)腎臓病の方の水分補給 「塩分」はどうすればいい?
熱中症の予防策としてよく見かけるものに、「塩分摂取」があります。ですが、塩分を控えなければならない腎臓病の方の場合はどうすればよいのでしょうか。
実は、腎臓病ではない方でも、熱中症対策として塩分を摂る必要があるのは、大量に発汗した場合のみです。激しい運動をした後や、長時間炎天下で過ごした後などは、熱中症予防として水分と塩分が効果的です。
そのため、腎臓病の方も、熱中症対策としてむやみに塩分を摂る必要はありません。基本的には一日三食の食事で十分です。
腎臓病の方が過剰摂取してしまうと、うまく塩分を排泄できず、腎臓に負担がかかったり、むくみやうっ血性心不全などの症状を引き起こしたりすることもあるので、注意しましょう。
(5)腎臓病の方の熱中症対策は「涼しい環境」が一番!
近年、酷暑と呼ばれるほど暑さが厳しく、どんな人でも涼しい環境で過ごすことが大切になってきています。
腎臓病の方は特に環境を整えることで、できるだけ熱中症のリスクを下げるようにしましょう。
【屋内】
・扇風機や冷房を利用する。すだれやカーテンなどで直射日光を防ぐ。
・換気で部屋の風通しをよくする。
・通気性がよく、吸湿性・速乾性のある服を着る。
【屋外】
・日傘や帽子で直射日光を避ける。
・早朝の涼しい時間帯以外は運動しないようにする。
・特に暑い時間帯は、外出を避ける。
・屋外での作業や運動を避ける。
腎臓病の熱中症 お体の状態別に予防策を紹介!
ここまでは、腎臓病の方に共通する熱中症対策について解説しました。ここではさらに、お体の状態別に予防策のポイントを紹介します。
(1)糖尿病を併発している方
腎臓病の方の中には、糖尿病を併発している方も少なくありません。その場合にあまりおすすめできないのが「スポーツドリンク」です。
スポーツドリンクは、塩分だけではなく糖分も非常に多く、500mlに平均して約20~30gが含まれています。過剰に糖分を含む清涼飲料水を短時間に一気に飲むと、急に血糖値が上がり、糖尿病の症状が出てしまうことがあります。
日常的な水分補給は、できるだけ早いうちに水やお茶などに切り替えることをおすすめします。
(2)透析の方
透析の方は、水分摂取に特に注意が必要です。また、どの予防策を行う場合でも、必ず主治医にあらかじめご相談下さい。
・水分補給をする際は、口を潤す程度を目安に、少しずつ含むようにして飲む。
・氷1個を時間をかけてなめる。1個で15~20mlの水分量があるので、量には注意する。
・飲み物の水分補給が必要な季節は、水分量の多いメニューを少し控える。
・飲み物は、カリウム・リンの少ないノンカフェインの麦茶が比較的おすすめ。
(3)高齢の方
高齢の方は、定期的な水分補給を心がけるようにして下さい。
年齢が上がるにつれて、軽度の熱中症状態になっていることを感じにくくなるため、喉の渇きを感じてからでは水分補給が遅れてしまう危険性があります。
また、冷房や扇風機を適切に利用し、部屋を涼しく保つようにしましょう。屋内でも熱中症になりやすいのが、高齢の方に多いケースです。
腎臓病の熱中症予防に!続けやすい市販品おすすめ3選
毎日の熱中症予防には「続けやすさ」のある市販品がおすすめです。特に、手軽で美味しく、おやつ感覚で召し上がれる3品を紹介します。
ボディメンテドリンク 500ml×24本 機能強化食品
「ボディメンテドリンク」は、「飲んでカラダをバリアする。」という新発想から開発されたドリンクです。様々な栄養成分がお体のコンディションを維持し、いつでも快適に暮らせるようサポートします。
主な成分として、大塚製薬が独自に研究して発見した「乳酸菌B240」と、バランスにこだわった電解質があります。腎臓病食で控えたい4栄養素はどれも少ないので、安心してご利用いただけます。
爽やかなグリーンシトラス風味で、美味しく続けやすい点もおすすめです。
イオンドリンクの素 シュガーレス スポーツドリンク風味 34g(1L用)
「イオンドリンクの素 シュガーレス」は、水よりも体液に近い浸透圧のため、発汗によって失われた電解質を素早く補給できるドリンクです。
糖類0gのシュガーレスなので、糖分を控えている方にもおすすめです。
同シリーズにはこのほかにも、もも風味、りんご風味、白ぶどう風味、ゆず風味があります。いずれも、水やお湯1Lに1袋(34g)を溶かすだけで簡単に作れます。
リーズナブルなので、ぜひお気軽に試してみて下さいね。
お水のゼリー マスカット味 120g×8本
どなたにも飲みやすい、ノドにゆっくりと伝わるなめらかなゼリー飲料
【購入者様の声】
咳が止まらずまともな食事をとるのが困難だったため、ゼリーのおかげで咽る事もなく水分補給が出来て助かりました。味も美味しいので良かったです。
まとめ:腎臓病の熱中症は介護食でバランスよく美味しく予防しよう
腎臓病の食事療法を行っている方は、たんぱく質・塩分・カリウム・リンを控える必要があるので、水分補給の飲み物を選ぶ際にもいくつか注意点があります。
また、お体の状態によって適した水分補給の方法が異なるので、必ず事前に主治医に相談しましょう。
介護食用の水分補給飲料の中には、不足しやすい鉄分や食物繊維などを補給できる商品もあります。お体のコンディションを整えやすくなるので、ぜひ試してみて下さいね。
近年、熱中症は、夏場だけではなく、他の季節にも起こりやすくなりました。飲みやすく、ラクに続けてゆける飲み物で軽々と乗り切っていきましょう。