慢性腎臓病は、ご自宅での「食事療法」がとても大切になります。始める前は「難しそう」「大変そう」といったイメージが強く、不安になってしまう方がほとんどですよね。
ですが、食事療法の調理や食材・食品選びは、これまで行ってきたことを少し変えるだけでも十分できるのです。
今回の記事では、「腎臓病の食事療法」をテーマに解説します。
腎臓病食で控える栄養素やステージごとの制限、1日の献立の作り方などについて、幅広く紹介します。
また、腎臓病食におすすめの市販品も紹介しているので、ぜひ最後まで目を通してみて下さいね。
【1】腎臓病の食事療法 気をつけるポイントを知ろう
最初に、腎臓病の食事療法で押さえておきたい「基本のポイント」を紹介します。
腎臓病の主な治療法は「食事療法」
腎臓病の治療法として一般的なのは、一般療法、食事療法、薬物療法、透析療法などです。腎臓病のステージや症状などによって、具体的な治療内容を決めてゆきます。
「食事療法」は、どの治療法のときでも行うのが一般的です。基本的には腎臓病だと診断されたときにスタートします。
ですが、イメージよりも難しいものではないので、ポイントを押さえながら毎日の食事を少しずつ変えてゆきましょう。
控える栄養素はたんぱく質・塩分・カリウム・リン
腎臓病の食事療法では、たんぱく質・塩分・カリウム・リンの4栄養素を控えることが基本です。これらの栄養素は腎機能に負担をかけやすく、その他の臓器にも悪影響を及ぼすことがあります。
特に、たんぱく質と塩分は初期の段階からある程度摂取量に注意する必要があるので、しっかりした知識を持っておきましょう。
腎臓病食で食べてはいけないものはある?
腎臓病には、「食べてはいけない」食材や食品はありません。ですが、「覿面に効く」というものもありません。
腎臓病の治療は、中期のステージ(3~4)を「保存期」と呼ぶように、できるだけ症状の進行を遅らせることを目的にしています。そのために最も効果的なのが、4栄養素を控え、栄養バランスのよい食事を摂ることなのです。
ですが、食事療法の内容は、持病やアレルギーなどの影響によって、人それぞれ異なります。必ず主治医に相談のうえで行いましょう。
【2】腎臓病の食事療法はステージで「食事制限」が変わる
腎臓病の食事療法は、ステージによって「食事制限」が変わります。ここでは、気をつける必要のある4栄養素をステージごとに紹介します。
ステージ1:塩分
腎臓病の食事療法で最初に始まるのは、「塩分(減塩)」です。
弱まっている腎機能にとって、過剰な塩分を体外に排出することはかなり負担が大きく、症状の進行を早める原因にもなってしまいます。
そのため、腎臓の負担にならない程度まで塩分摂取量を減らすようにするのです。
腎臓病の食事療法では、1日当たりの塩分の目安量を、約3~6g未満としています。
ステージ3a:たんぱく質
【たんぱく質】
ステージ3aになると、「たんぱく質制限」が始まることが多いようです。たんぱく質制限は、塩分のように共通の数値が決まっておらず、個人によって異なります。
ステージ3a→たんぱく質制限(=標準体重×0.8~1.0g)
ステージ3b以降→たんぱく質制限(=標準体重×0.6~0.8g)
たんぱく質は、肉や魚、乳製品、大豆、小麦など、様々な食品に含まれています。
腎臓病の食事療法では、摂取量に注意しつつも、体を作る良質なたんぱく質は摂ってゆきます。そのため、主食から減らした分を夕飯のおかずで摂ることが一般的です。
ステージ3a:カリウム
カリウムの制限は、主にステージ3bから始まります。
「腎臓病食では野菜や果物を食べてはいけない」ということを覚えている方も多いのではないでしょうか。
確かにカリウムは野菜と果物に多く含まれていますが、腎臓病の方すべてにカリウム制限が必要なわけではありません。ステージ3b以降でも、カリウムの値がそれほど高くなければ厳しい制限はしないことが一般的です。
【カリウム制限を行う一般的な目安】
ステージ3b→2,000mg以下
ステージ4・5→1,500mg以下
【3】腎臓病の食事療法 1日の献立のコツを紹介!
腎臓病の食事療法では、1日分の栄養素をトータルで考えてゆきます。ここでは、朝食・昼食・夕食それぞれの献立のコツを紹介します。
朝食は低たんぱくの主食がおすすめ
腎臓病食の朝食では、白米やパンなどの「主食」からたんぱく質を減らし、その分を夕飯のおかずで摂るようにします。
そのため、主食を「たんぱく調整」の食品に切り替え、召し上がる食事量を減らさなくても、たんぱく質を減らすようにします。
近年は、バラエティ豊かな種類が販売されるようになり、常食に引けを取らないほど美味しくなったので、お好みに合うものが必ず見つかるでしょう。
昼食は汁物を控えて
昼食でラーメンや味噌汁などの汁物を召し上がる場合は、必ず汁を残しましょう。ラーメンの塩分の大半は汁に含まれています。
うどんは、麺類の中で塩分・カリウムが最も少ないので、腎臓病の方におすすめです。たっぷりの薬味で頂きましょう。
また、丼ものは塩分を調整しにくいので、定食のほうがおすすめです。
中華の場合は、チャーハンやぎょうざなどの炒め物や揚げ物のほうが塩分が少なく、カロリーアップもしやすくなります。
夕食で良質なたんぱく質を摂ろう
腎臓病食では、夕食に良質なたんぱく質を摂ることでお体の健康を維持してゆきます。
肉や魚などを中心にしたメニューが理想ですが、それらをあまり召し上がらない方は、乳製品や卵などでも大丈夫です。
腎臓病の食事療法には種類の豊富な介護食を!おすすめの市販品3選
腎臓病用の介護食は、主食、冷凍御膳、おやつなど、様々な種類の食品が販売されています。美味しいものを安心して召し上がれるので、ぜひ毎日の食事に取り入れて下さいね。
みしまのたんぱく質調整米1/50 3kg
「みしまのたんぱく質調整米1/50」は、業界で初めて、通常米のたんぱく質を1/50まで減らすことができた調整米です。
このビースタイルを運営している三嶋商事が、3年間かけてメーカーとの共同開発を行いました。
みしまのたんぱく質調整米は、炊飯後のたんぱく質がほぼ0g、開封前・開封後にも常温保存が可能、炊飯後に冷凍可能などたくさんのメリットがあり、すでに多くの方から高評価をいただいています。
「主食はお米!」という方に、ぜひ召し上がっていただきたい商品です。
【購入者様の声】
他の製品を色々試しましたが、美味しさでは、抜群と思います。
お酢を加えて寿司用に使用しても、耐えられる硬さがあります。
蛋白質ををおさえいるので、他の食材を楽しむことが出来、重宝してます。感謝です。
【冷凍】みしまの御膳ほのか お試しセット(3食) 送料込み
「【冷凍】みしまの御膳ほのか お試しセット(3食) 」は、腎臓病の方向けの冷凍弁当『みしまの御膳ほのか』から、人気メニューを3種類を詰め合わせたセットです。
こちらも三嶋商事のプライベートブランドです。
デミグラスハンバーグ、 ミックスフライ、さばの味噌煮を主菜にした弁当が1食ずつと、送料を含めて、通常よりも376円お得です。
ご注文はお1人様1回限りなので、ぜひこの機会にお試し下さい。
【購入者様の声】
腎臓の悪い母を心配するあまり、母が楽しみに買ってくるものを取り上げて来ました。でも、みしまの御膳を買ってから私も安心しています。今回の血液検査でもたんぱく質量が減ったと言われました。種類も多いし、何よりも全く食べられないと思っていた肉や魚も結構入っているので、病人食のイメージがないのが良いと思います。
グンプンクッキー 6g×20
「グンプンクッキー」は、でんぷんを原材料にし、1枚(6g)当たりのたんぱく質を0.1g以下に控えたクッキーです。エネルギーを約30kcal摂れます。
1袋で、ココア味とココナッツ味の2種類を楽しめます。さくっとした食感にほんのりとした甘さなので、普段甘いものをそれほど召し上がらない方にもおすすめです。
【購入者様の声】
美味しいです!
市販のクッキーを想像していると小振りで食感もだいぶ軽めですが、それがかえって食べやすいです。
どちらも味のクオリティが高く、父用に購入したものですが、こっそり私が頂いています。
まとめ:腎臓病の食事療法でこれからも「食べる楽しみ」を味わおう
腎臓病の主な治療法は、「食事療法」です。たんぱく質・塩分・カリウム・リンの4栄養素を控えることで、腎臓の負担を減らし、症状の進行を遅らせることを目的にしています。
食事療法と聞くと一見手間がかかりそうなイメージですが、実は毎日の食卓で簡単にできることがたくさんあります。
そのために、市販品の腎臓病食を取り入れることもおすすめです。
腎臓病食用の食品はバリエーションがとても豊富です。今回紹介した主食、主菜、おやつのほかに、スパゲティやパン、ホットケーキ、高級食材の弁当、ケーキまで揃っています。
腎臓病の食事療法が始まっても、調理のひと手間や介護食などで「食べる楽しみ」はこれからも十分味わえます。ぜひ様々なメニューや商品を試してみて下さいね。