土用の丑の日にうなぎが食べられる訳
じめじめした梅雨が明けて本格的な暑い夏の始まりにやってくる土用の丑の日。
今では必ずと言っていいほど土用の丑の日にはうなぎを食べる!というご家庭も多いのではないでしょうか?なんとなく夏バテ予防にうなぎを食べる風習となっていますが、そもそも、なぜ土用の丑の日にうなぎを食べるようになったか知っていますか?
諸説あるのですが、最も有力な説は江戸時代に平賀源内が広めたという説です。
当時、江戸時代の夏はうなぎが売れずにうなぎ屋さんが困り果てて学者である平賀源内に相談したところ「土用の丑の日」と書いた張り紙を店外に張り出すとうなぎは飛ぶように売れ、他のうなぎ屋さんも真似をしていつのまにか土用の丑の日にはうなぎを食べる風習が定着したといわれています。
もともと「う」のつく食べ物を食べると夏バテしないと言われていたのもうなぎがヒットした理由なのかもしれませんね。
今ではちょっとしたご褒美に
みなさんはうなぎを1年の中で何回ほど食べますか?
1年に1回かそれ以下、という方もいればうなぎが有名な土地へ行くとうな重やひつまぶしを食べるよという方もいるかと思います。
現代ではうなぎを食べられるお店も多く、割と食べたいときに食べられる身近なものになりつつありますよね。
とは言えワンコインで食べられるランチとは程遠く、外食の中でもかなりの高級品!
ちょっとしたご褒美に食べる方が多いのではないでしょうか。
介護食を食べる人はうなぎを食べられない?
家族でうなぎを食べる時に、高齢な家族がうなぎを食べにくそうにしていたことはありませんか?噛みにくかったり、飲み込みにくかったりするとうなぎは食べにくい場合があります。
「それじゃあ、介護食を食べるような高齢者はうなぎを食べられないの?」
と思ってしまうと本人も家族も悲しい気持ちになってしまいます。
うなぎは栄養がとっても豊富で、高齢者にも是非食べていただきたい食材なのです!
うなぎの栄養は色んな種類が豊富に含まれているのですが、より多く含まれているものを挙げていきます。
うなぎに含まれる栄養素 | |
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ビタミンA | 目や皮膚の健康維持に働きます。 |
ビタミンB1 | 糖質のエネルギー代謝を助ける働きをし、疲労回復効果があることからスタミナの元と言われています。 |
ビタミンB2 | 皮膚の健康維持に働きます。不足すると口内炎などのトラブルが生じます。 |
ビタミンD | 骨の健康に働きます。骨粗鬆症予防に欠かせない栄養素です。 |
DHA | 魚特有の良質な脂であり、血液をさらさらにする効果があります。 |
うなぎには皮膚や代謝、骨に関わる栄養素がとっても豊富だからこそ、高齢者にも積極的に摂っていただきたいのです。
うなぎが食べにくい理由
高齢者にとってうなぎが食べにくいとされている理由は、部位によって食感や硬さが違うことが考えられます。
①飲み込みにくい
うなぎは身、皮、わずかな小骨に分かれるのですが、弾力のある皮や硬い骨は飲み込みにくい食感であり、高齢者には危険な場合もあります。
②噛みにくい
うなぎの身は比較的柔らかくて食べやすいのですが、皮は弾力があり、骨は固いことから人によっては噛み切るのが大変かもしれません。
③骨が刺さる恐れがある
うなぎには細かい骨が沢山あり、取り除いたつもりでも小さいものであったり、身の中に残っていたりと完全に取り除くのはなかなか難しいです。
噛む力や飲み込む力が衰えている高齢者では、骨が喉にひっかかったり、刺さったりしてしまう恐れがあるのです。
食べやすいように工夫してあげましょう
高齢者でも食べやすいように工夫してあげることで、うなぎを安全に食べることができます。その方法をご紹介していきます。
①皮を取り除く
弾力のある皮は噛みにくいと同時に、大きいまま飲み込んでしまうと誤嚥の恐れがあるので取り除いてあげるようにしましょう。
既に焼いてあるものを包丁を使用して優しく剥げば、かんたんに取り除くことができます。
②骨を細やかに取る
できる限り骨は細部まで見て、取るようにしましょう。
小骨は見ためでは小さくても、いざ飲み込んでしまうと刺さってしまう恐れがあります。
指で取れないものはピンセットを使用すると良いでしょう。
③小さく切る
ひつまぶしのように骨を断つように細長く切るのもおすすめです。
骨は短ければ短いほど、飲み込んだ時に刺さってしまう確率は低いので安全ですね。
細かく切った方が和え物や卵料理などでは、より馴染む場合もあります。
④煮こごりにする
煮こごりとは、うなぎのかば焼きを出汁で固めたお料理です。
うなぎをゼリーで固めることで飲み込みやすくなります。
お好みや食べられるものに応じて錦糸卵、枝豆、きゅうり、しいたけなどを入れるとよりうま味が増します。
うなぎのかば焼き:50g
だし汁:100ml
ゼラチン:2g
ゼラチンをふやかす水:大さじ1
(作り方)
①ゼラチンは水でふやかしておく。
②だし汁を火にかけうなぎを入れ、中火にかけて火からおろす。
③型に流しいれて冷やし固める。
⑤ペースト状にする
ミキサーやフードプロセッサーを使用してペースト状にすることでより安全に食べることができます。この場合は皮や骨ごと食べられるのでより栄養価が高くなります。
人によってはとろみをつけて食べやすくしてあげましょう。
見た目がペースト状だと、色も悪く、あまりうなぎを食べている感じがしないかもしれないので、ゲル化剤(固形化調整食品)を混ぜて型に入れて固めてあげると、よりうなぎらしさが出て、食べる側も食欲が増しますね。
⑥既製品の利用
既製品の介護食品の中にはうなぎテイストのものも販売されています。
お値段や風味は種類によってばらつきはありますが、お好みや場面に応じて使用してみるのもおすすめです!中でも特におすすめの4つをご紹介します!
①やわらカップうなぎ
お値段もお手頃で普段のお食事代わりにも使用できます。
やわらかくテリーヌ風味の仕上がりです。カップタイプなので開けてそのまま食べることもできます。
やわらかカップうなぎの商品はこちら
②うなぎの蒲焼煮こごり
うなぎの蒲焼をうまみたっぷりのカツオ、昆布だしでやわらかく煮込んであります。
舌でつぶせるやわらかさでとても食べやすいです。温めて普段のおかずとして使用しても良いですね。
うなぎの蒲焼煮こごりの商品はこちら
③やさしい献立 舌でつぶせる やわらかおかずうなたま
香ばしいうなぎのかば焼きを卵でふんわりとじたおかずです。
出汁とうなぎの香ばしさが食欲をそそります。
やわらかおかずうなたまの商品はこちら
④あいーと 愛知県三河一色産 うな重
愛知県三河一色産のうなぎを独自の製法でふっくらとしたうなぎと絶妙なたれの甘味を再現した一品。
見た目はもう本物同然なのに皮も小骨も舌でつぶせるほどやわらかい仕上がり。
目でも、味でも、全部美味しいあいーとは土用の丑の日にも人気の商品です。
あいーと 愛知県三河一色産 うな重の商品はこちら
まとめ
今回はうなぎの介護食や食べる時の工夫点についてご紹介しました。
高齢者では皮や小骨が気になって、食べにくいイメージのあったうなぎ。本当はとっても美味しくて、栄養もあって、なにより土用の丑の日は、家族とのイベントのはずなのに歯や飲み込みが悪いから…とあきらめるのはもったいないくありませんか?
調理の際に少し手をかけてあげたり、それでも難しいという方は既製品を使って、是非うなぎを味わってみてください。
介護食・腎臓病食・治療食の通販専門店ビースタイルでは、うなぎの介護食をご用意しております。大好きだったうなぎを楽しみたい、ご家族に食べさせてあげたいという方は是非ご検討ください。