おかゆは、私たちの暮らしに一番なじみのある介護食ではないでしょうか。風邪を引くとほとんどの人が食べるため、他の介護食を食べたことがなくても、おかゆだけはある人も多いはずです。あの温かみやとろみだけでも、何となく癒されますよね。
ですが、介護食として毎日食べるとなると、次第に飽きが来てしまうのも事実です。それが原因で食べることが負担になったり、食欲不振につながってしまうこともあります。
また、調理する方にとっては少しの手間とはいえ、毎日おかゆを作るのは重荷になってしまうかもしれません。
今回の記事では、介護食としてのおかゆについて、様々な面から解説します。
楽に作れるおすすめのおかゆや、アレンジレシピなどを紹介しています。どれも冷蔵庫にある材料でできるものばかりです。
記事の最後にはおすすめの市販品もいくつか紹介しているので、ぜひ試してみて下さいね。
介護食におかゆをおすすめするのはなぜ?
おかゆが介護食としておすすめの理由は、水分が多いため、食事と一緒に水分補給もできるところです。また、その分消化がしやすく、胃腸の負担も和らげます。
とろみがついているので、飲み込みにくい人も安心して食べられるメニューです。
それ以外にも、おかゆの軟らかさを水分の量で5段階に調節できる点もおすすめです。体調に合わせて柔軟に変えられるでしょう。
また、おかゆそのものの味が薄い分、冷蔵庫にある食材で簡単に変化をつけやすい点もメリットです。トッピングを変えるだけで、簡単に和風、洋風、中華風と手軽にアレンジできる点もポイントです。
介護食のおかゆは5種類 軟らかさや特徴を紹介
介護食のおかゆは5種類あり、水分とお米の量によって分かれています。最初に軟らかさや特徴などについて解説します。
介護食として作る場合は、どのおかゆもお米の粒を舌でつぶせる程度まで軟らかくすることをおすすめします。
水分の量だけを変え、軟らかさは同じにすることが、介護食のおかゆを作る際の大切なポイントです。
介護食のおかゆ(1)全粥
全粥は、米1:水5で作ります。一般的に私たちがおかゆと呼んでいるのは、この状態のことです。全粥の100g当たりの栄養価は、71kcalです。
全粥を基準に、どの程度お米の分量を減らしているかによって、「七分粥」「五分粥」というようにおかゆの名称は変わっていきます。
介護食のおかゆ(2)七分粥
七分粥(しちぶがゆ)は、米1:水7で作ります。七分粥の100g当たりの栄養価は、56kcalです。
介護食のおかゆ(3)五分粥
五分粥(ごぶがゆ)は、米1:水10で作ります。五分粥の100g当たりの栄養価は、36kcalです。
介護食のおかゆ(4)三分粥
三分粥(さんぶがゆ)は、米1:水20で作ります。三分粥の100g当たりの栄養価は、28kcalです。
介護食のおかゆ(5)重湯
重湯(おもゆ)は、5分粥以上のおかゆを炊いたときに出る汁のことです。液体だけなので、この中で最も早く消化できます。
ご自宅で簡単に介護食(1)おかゆのアレンジレシピ
ご自宅で簡単に作れて、ご高齢の方にも人気が高い介護食のおかゆを紹介します。
介護食のアレンジレシピ(1)和風おかゆ
和風おかゆは、和風だしの風味を活かして作るものや、醤油味や味噌味など、バラエティ豊富です。また、ほうじ茶やこんぶ茶をベースにした茶がゆも、ヘルシーで人気があります。
豆腐を入れたおかゆも、とてもまろやかで優しい風味になります。
仕上げには海苔やわさび、かつおぶしなどを少し添えるのもおすすめです。
介護食のアレンジレシピ(2)洋風おかゆ
洋風おかゆは、コンソメやチーズ、トマトに牛乳など、とにかくたくさんの種類があることが大きな特徴です。そのため、何かしら好物のメニューを見つけられるでしょう。
特にトマトベースのおかゆは、食欲の落ちる夏場にぴったりです。
手早くさっと作りたい場合は、カップスープに白米を入れて作るのがおすすめです。
介護食のアレンジレシピ(3)中華風おかゆ
中華風おかゆは、鶏ガラスープの素で煮て、最後にごま油をかけるレシピが一般的です。自分で最初から作らなくても、中華風おかゆが簡単にできるレトルトもあります。
中華風以外にも、韓国風やベトナム風など、アジア各国に美味しいおかゆがたくさんあります。カップスープや粉末を使えば簡単に作れるので、ぜひ試してみて下さい。
ご自宅で簡単に介護食(2)おかゆのトッピングレシピ
おかゆにただのせるだけで風味が変わるトッピングは、手軽にボリュームも出せるのでおすすめです。ぜひいくつか冷蔵庫に常備しておきましょう。
介護食のおかゆにトッピング(1)溶き卵
溶き卵は、和洋中どれをベースにしたおかゆにも合う、栄養価の高いトッピングです。溶いた卵を回しかければ完成する手軽さもポイントです。
介護食のおかゆにトッピング(2)生姜、ネギ、梅干し、昆布
和風だしをベースにしたおかゆは、生姜やネギなどの薬味や、海苔との相性抜群です。
それ以外にも、梅干しや昆布、しらすや佃煮などのトッピングは食が進みやすいでしょう。ですが、いずれも塩分が比較的高いので、適切な摂取量を守るようにして下さい。
介護食のおかゆにトッピング(3)ツナ缶、魚のほぐし身
ご高齢の方に特に人気が高いのが、魚をトッピングしたおかゆです。魚のほぐし身以外にも、手軽に使えるツナ缶やサバ缶などもおすすめです。
市販品の活用もおすすめ!介護食のおかゆ商品をご紹介
介護食のおかゆは、数多くの市販品が販売されています。味や軟らかさもバリエーション豊富で、コスパもよいので、ぜひ利用しましょう。
ふっくらおかゆセット 3種セット(3種類各1個) 舌でつぶせる
「ふっくらおかゆセット」は、商品名通りに「舌でつぶせる」軟らかさがあるおかゆです。適度なとろみがあるため、飲み込みやすいのが特徴です。
また、白がゆ・海苔がゆ・梅がゆという3種類の味がセットになっているので、最初におかゆを買う方にもおすすめです。
【購入者様の声】
ミキサー食の子どものお弁当に利用しています。温めても冷めても食感が安定しているので災害用のストックとしても置いています。
全がゆ 200g×30
「全がゆ」は、新潟産コシヒカリを使用したレトルトの全がゆです。1食(200g)当たりのエネルギーは91kcalです。
おかゆだけでシンプルな内容なので、牛乳やピザチーズ、ツナ缶などをトッピングするのもおすすめです。
おいしくミキサー玉子がゆ100g かまなくてよい
「おいしくミキサー玉子がゆ」は、ほんのりとした卵の甘みが味わえるおかゆです。噛まなくても食べられるミキサー食です。
「おいしくミキサー」のシリーズは、おかゆ以外にも、おかずやデザートなどとても種類が豊富です。ぜひ色々と試してみて下さい。
まとめ:介護食作りは、ご家族や介護者の負担にならない範囲で
介護食は、毎食丁寧に作る時間があれば、たしかにそれが一番かもしれません。ですが、実際はそうもいかないものです。働きながら他のご家族の分まで作っている方も多く、介護食だけにあまり時間は割けません。
今回の記事では、調理する方の負担にならないレシピやアレンジを中心に紹介しました。
ご自分で食べるおかゆを作っている方が簡単に作れるアレンジやトッピングも多いので、ぜひ毎日のメニューに取り入れてみて下さいね。
また、市販品の介護食おかゆは様々な味やとろみの種類があり、とても大助かりの商品です。上手に活用しながら、負担にならない範囲で作っていきましょう。
介護食の通販専門店”ビースタイル”ではおかゆや、柔らかいごはんなどの介護食を多数取り扱いしております。病院にも導入実績がありますので、安心して日常の食事に取り入れていただけます。ぜひお試しください。