介護食は年々バリエーションが増えており、主食やおかずなどの食事だけではなく、おやつやとろみ調整剤などもたくさん販売されるようになりました。
その中には介護食用の飲み物(飲料)もありますが、どのようなときに飲むものなのか、あまりイメージできない人もいるのではないでしょうか。
また、いざ購入してみようと思っても、種類がとても多いため、どのように選んだらよいのか分かりづらいものです。
今回の記事では、そのような「介護食の飲み物」をテーマに、幅広く解説します。
介護食の飲み物は何のために飲むのか、選ぶ際のコツやポイント、容器の種類などについて紹介しています。
介護食の飲み物は、手軽にエネルギーや栄養を補ってくれる大切な存在です。毎日の暮らしにうまく取り入れ、美味しく栄養補給しましょう。
介護食の飲み物(飲料)はなんのために飲むの?
噛む力や飲み込む力が弱まると、以前のようにスムーズに食べられないことなどが原因になり、だんだんと食事量が減ってしまう方がいます。
そうなると、食事だけでは十分な栄養や水分を摂れなくなるので、介護食用の飲み物(飲料)で必要な栄養素やエネルギーを補います。
介護食用の飲み物は、少ない量でも高カロリーを摂れるようになっています。
また、たんぱく質の量を調整したものや、カルシウムや食物繊維、亜鉛などを補えるものなど、エネルギー以外に様々な栄養素を補える商品が数多く販売されています。
介護食の飲み物(飲料) 飲んでくれるものを選ぶには
栄養補助のために介護食の飲み物(飲料)を購入しても、好みに合わず、なかなか飲んでくれないこともあります。
ここでは、飲んでもらいやすいものを選ぶコツを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さい。
介護食の飲み物を選ぶコツ(1)病院で飲まれている
病院で選ばれている介護食の飲み物(飲料)は、カロリーが多く摂れるだけではなく、様々な栄養素も同時に補給できるものがほとんどです。
全体的な栄養バランスが保たれているので、安心して飲めるでしょう。
また、「大勢の方に飲まれる」商品が選ばれるため、誰にでも好まれる味のほうが多い傾向にあります。初めて栄養補助ドリンクを購入する場合は、病院で飲まれている商品の中から選んでみましょう。
介護食の飲み物を選ぶコツ(2)飲みやすい容器
介護食の飲み物(飲料)を長く飲んでもらうために、意外に大切になるのが「持ちやすさ」です。
手や腕の力が弱まっていると、重いものを長く掴んでいるのが難しくなります。そのため、容器が軽かったり、吸い口が吸いやすかったりすると、飲むときのストレスが軽減されます。
介護食の飲み物の容器には、主に紙パック、パウチ、ペットボトルという3つの種類があります。これらのメリット・デメリットについては、後の段落で1つずつ紹介します。
介護食の飲み物を選ぶコツ(3)味が豊富
味の種類が豊富な飲み物(飲料)シリーズは飽きがこないため、おすすめです。
まずは「フルーツ系」と「ミルクベース(乳系)」の商品をそれぞれ試してみると、好みの味にたどり着きやすいでしょう。
容器の種類も豊富!状態に合わせて選べる介護食飲料
介護食の飲み物(飲料)には、主に3種類の容器が使われています。
それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説しているので、嚥下や体の状態に合わせて選んでみて下さい。
介護食飲料(1)飲み込みやすいストローと紙パック
紙パックにストローがついた介護食飲料は、とても軽くて持ちやすいため、多くのメーカーで使われています。約100mlの量でエネルギーや栄養素を摂れるので、食事にもおやつにもぴったりです。
デメリットは、一度開封してしまうと保存できない点です。何度かに分けてゆっくり飲みたい場合は、キャップ付きのパウチやペットボトルがおすすめです。
また、ストローで飲み物を飲むためには、吸い込む力が必要です。吸い込む力が弱っている方は、吸わなくても飲めるパウチのほうがよいでしょう。
介護食飲料(2)片手で持ちやすいパウチ
パウチタイプの介護食飲料はとても軽いので、ご高齢の方でも片手で持ちやすいところがメリットです。また、キャップがついているので、時間をかけてゆっくり少しずつ水分を補給するのにも向いています。
特に、スパウト付きパウチは傾けるだけで飲み物が出てくるのでおすすめです。
多くのメーカーがパウチタイプの介護食飲料を販売しているので、お好みの味や求めている栄養素が見つかりやすいでしょう。
介護食飲料(3)少しずつ飲めるペットボトル
パウチと同様に、ペットボトルは何度も開け閉めできるため、少しずつ飲める点がメリットです。
中身が見えるので残りの量がわかりやすく、うっかり落としてしまっても壊れない丈夫さなどもおすすめのポイントです。
デメリットは、量が多く、すべて飲み切るのに時間がかかるという点です。
栄養補助飲料は少量で高カロリーを摂れるほうが便利なので、ペットボトルのように多いものは難しいかもしれません。
また、重さがあるところもデメリットです。ペットボトルは小さなサイズでも約350mlあり、紙パックやパウチの2倍以上です。掴む力が弱まっている方にはあまりおすすめできません。
市販の介護食の飲み物は味も栄養素もバラエティ豊富!
市販品の介護食用の飲み物(飲料)は、フルーツ味やコーヒー系、スープ味など、とてもバリエーションが豊富です。ぜひ様々なものを試し、お好みの味を見つけて下さいね。
メイバランスMini コーヒー味 125ml×24本【3ケースご注文で送料無料】(メイバランスミニ)
「明治メイバランスMini」は、1本125mlあたり200kcalの高エネルギーが摂れる流動食です。
たんぱく質が7.5g、亜鉛2.0mg、食物繊維2.5g、7種類のビタミン、8種類のミネラルを配合してあり、体に必要な6大栄養素を手軽に補給できます。
ミルクテイストのコーヒー味やココア味のほかに、フルーツ系やコーンスープ味など8種類の味があるので、変化をつけながら楽しめるでしょう。
エプリッチドリンク イチゴオレ風味 125ml
「エプリッチドリンク」は、1本125mlあたりエネルギーが200kcal、たんぱく質8.2g、亜鉛4.1mg、食物繊維4.6gが摂れるドリンクです。
ミルクベース(乳系)でやわらかい味わいです。フルーツ系以外に、コーヒー風味や抹茶オレなど幅広い種類が揃っているので、選ぶ楽しみもあります。
エプリッチすいすいパウチゼリー2種セット
「エプリッチすいすいパウチゼリー」は、1袋120gでエネルギー160kcal、たんぱく質8.0gが
摂れるほか、11種類のビタミンやコラーゲンペプチドなども配合しています。
さっぱりとした飲み口のアセロラ風味とゆず風味が1個ずつセットになっているので、ミルクベース(乳系)の飲み物が苦手な方や、乳成分・大豆のアレルギーがある方にもおすすめです。
また、リキャップで何度かに分けて飲みたい方や、片手で押し出せるスパウト付きパウチを探している方にもぴったりです。
まとめ:病院で選ばれている介護食飲料は飲みやすくおすすめ!
介護食用の飲み物(飲料)は、なかなか食事から十分なエネルギーや水分を摂れない場合に助けてくれます。食後やおやつの時間などに取り入れてみて下さい。
様々なシリーズが販売されていますが、中でも病院や施設で選ばれているものは栄養素のバランスがよく、あまりクセのない味が多いため、最初に購入する場合におすすめです。
味のバリエーションがとても豊富なシリーズが多いので、ぜひ色々と気軽に試して、少しずつ好きな飲み物を増やしていきましょう。