腎臓病とアルコール|お酒の種類ごとに適量を解説!

腎臓病とアルコール|お酒の種類ごとに適量を解説!
腎臓病とアルコール|お酒の種類ごとに適量を解説!

腎臓病の食事療法が始まると、「体によくないのでは」とまったく召し上がらなくなる方が多いのが、アルコールです。

特に、近年は世界的に健康志向が高まっている影響を受けて、あまりアルコールを飲まない方も増えていることから、よりそのイメージが強くなっています。

腎臓病と診断されたら、本当にもうアルコールは飲めないのでしょうか。

結論から申し上げると、腎臓病でもアルコールは召し上がれます。ですが、その際に気をつけていただきたいことがいくつかあります。

今回の記事では、腎臓病の方がアルコールと上手につきあうためのコツについて解説します。5つの注意点や適量の目安、肴にもおすすめの市販品などについて幅広くまとめているので、ぜひ参考にして下さい。

 

 

腎臓病でもアルコールを飲める?【1】注意点5つを解説

腎臓病の方がアルコールを楽しむための5つの注意点について解説します。「意外なことが注意点だった」という方も多いので、ぜひ最初に押さえておきましょう。

腎臓病とアルコール(1)最も大切なのは「主治医の判断」

「腎臓病の方はアルコール禁止」ということはありません。ですが、各個人のお体の状態によっては飲めないこともあります。

アルコールが飲めるかどうかは、アレルギーや持病、飲んでいる薬などによって大きく異なります。その判断は主治医が行うものなので、必ず事前に確認しておいて下さい。

もし問題ないようであれば、適量の目安や飲まないほうがよい種類、注意点なども同時に聞いておくことをおすすめします。

腎臓病とアルコール(2)たんぱく質と水分に気をつけて

実は、アルコールそのものが腎臓に負担をかけるという研究結果は今のところありません。腎臓内科などのコラムを読んでも、適量を守れば楽しんでも大丈夫という意見を多く見かけます。

アルコールよりも、料理や酒の肴に含まれるたんぱく質や塩分などを過剰摂取してしまう方のほうが多くいらっしゃいます。できるだけ茹でこぼしたおひたしや水にさらした野菜などを摂りましょう。

また、透析を行っている方は水分制限があるため、アルコールの量も1日の水分量としてカウントする必要があります。

腎臓病とアルコール(3)「食べすぎ」に要注意!

アルコールを楽しむ際は、食事の量にも注意しましょう。

久しぶりのアルコールを楽しむあまり、たんぱく質や塩分などの管理を忘れてしまう方がいらっしゃいます。そのため、アルコールよりもどちらかというと食事を懸念する医師が多いようです。

酒の肴はどれも塩分が非常に多いので、1日の摂取量の目安を簡単に超えてしまいます。もし予定よりも食べすぎたら、翌日からは摂りすぎた分の栄養素を少しずつ減らして調整しましょう。

腎臓病とアルコール(4)注意すべきおつまみは何?


市販のビーフジャーキーやさきいかは、腎臓病食で控えるべき4栄養素がどれも高いため、量には注意しましょう。

おすすめの肴は、豆腐やもずく、茹でこぼしたり水にさらした野菜、チーズならクリームチーズなどです。

100g当たりの塩分とたんぱく質を比べただけでも、肴の選び方は変えられます。購入する際には、ぜひチェックして下さい。

【ビーフジャーキー】塩分:4.8g たんぱく質:54.8g
【さきいか】塩分:6.9g たんぱく質:17.3g
【カマンベールチーズ(1箱)】塩分:2.0g たんぱく質:19.1g
【クラッカー】塩分:1.5g たんぱく質:8.5g
【豆腐】塩分:0g たんぱく質:5.3g
【もずく】塩分:0.2g たんぱく質: 0.2g

腎臓病とアルコール(5)お酒も肴もおかわりしない

腎臓病の食事療法を行っている方がアルコールを楽しむ際は、お酒も肴も食べる分だけを出しておき、それ以上おかわりしないようにしましょう。

酔っておかわりすると量が把握しづらく、栄養素の管理もできなくなってしまいます。

また、食べることを目的にするのではなく、場を楽しむことを大切にすることで、少量のアルコールでも満足できます。

腎臓病とアルコール【2】アルコールの種類ごとに適量を紹介

腎臓病の食事療法を行っている方のアルコールの適量について、「透析していない/している」に分けて紹介します。

アルコールの適量(1)透析していない方の場合

腎臓病の食事療法を行っており、透析をしていない方の場合です。1日のアルコール(エタノール)摂取量の目安は、20g以下です。

お酒の種類ごとの20gの目安は、下記の通りです。

ビール:500ml(中びん1本)
ウイスキー:60ml(ダブル1杯)
焼酎(乙25度):100ml(コップ半分)
ワイン:200ml(グラス2杯)
日本酒:180ml(1合)

アルコールの適量(2)透析している方の場合

透析を行っている方のアルコールの適量は、下記の通りです。

ビール:男性250ml/女性175ml
ウイスキー、ブランデー(ストレート):男性30ml/女性15ml
焼酎:男性40ml/女性20ml
ワイン(赤・白):男性100ml/女性50ml
梅酒:男性100ml/女性50ml
清酒:男性90ml/女性45ml

アルコールの適量(3)ノンアルコールビールは大丈夫?

ヘルシーな印象でだんだんと定着してきたノンアルコールビールですが、腎臓病の方には適しているのでしょうか。

結論から申し上げると、「商品による」が答えです。

ノンアルコールビールは、普通のビールよりも塩分やたんぱく質は低めですが、添加物を非常に多く含んでいる商品がほとんどです。リンを過剰摂取することになるので、腎臓病食の方はできるだけ無添加の商品を選ぶようにして下さい。

お酒が好きな方も満足!腎臓病でも召し上がれる市販品3選

腎臓病の食事療法を行っている方でも召し上がれる、美味しさはそのままに低たんぱくや減塩を実現している市販品を3選紹介します。

れんとゼリー 100g

「れんとゼリー」は、湯湾岳山麓の伏流水だけを使い、音響熟成によって育てるという、こだわり抜いた奄美黒糖焼酎「れんと」で作りました。

まろやかで甘さ控えめ、とろみもあって飲み込みやすいので、お酒が好きな方への贈り物としておすすめです。凍らせてシャーベットにすると、ゼリーとはまた違った食感が楽しめます。

アルコール度数が2.9%なので、お酒の苦手な方やお子様はご遠慮下さい。

【購入者様の声】
黒糖焼酎のれんとは、普段から、少量ですが愛飲してましたが、病気の発覚と共にお酒を減量し、今では…そこにれんとのゼリー…
取り敢えず、1つ購入。毎日飲んでいた訳でも無いけど1週間に1晩酌程度でしたが、多少のアルコール分に不満は、あるけど大変美味しく頂きました。未特定発注ですが、これからも、注文させて頂きます。

ゆめレトルト 切干大根煮70g 低たんぱく食品

「ゆめレトルト 切干大根煮」は、切干大根、人参、油揚げを煮しめてごはんが進む味つけにしつつ、たんぱく質を2.0gに調整し、塩分・リンも控えています。

煮物は塩分が多くなりやすいので、腎臓病食用のレトルトもおすすめです。ゆめレトルトシリーズには和洋中様々な種類のおかずが揃っており、おでんや肉じゃがなど、酒の肴にぴったりなものもあります。

電子レンジや湯煎ですぐに召し上がれるので、ぜひ試してみて下さい。

【購入者様の声】
薄味ですが普通に美味しいです。低たんぱくで安心して食べれます。これは副菜ながら、おかずになるのでお勧めです。

【冷凍】みしまの御膳ほのか 赤魚のバジルオイル 190g

「みしまの御膳ほのか 赤魚のバジルオイル」は、赤魚を爽やかなオリーブオイルでソテーし、料理の美味しさを楽しめますが、たんぱく質と塩分はしっかりと控えています。

ワントレーに赤魚のバジルオイル漬け、白菜のおひたし、サラダスパゲティ、さつまいもサラダの4品が入っており、特にパンを召し上がるときにおすすめです。

同シリーズは、王道のメニュー以外にも、他にもカレイのマヨ七味焼きや家常豆腐など、腎臓病食には珍しいものがたくさん揃っています。

「いつもとは違った味が食べたい!」という方はぜひ召し上がってみて下さい。

まとめ:美味しいお酒を楽しむ前に 必ず主治医に相談を!

腎臓病の食事療法を行っている方でも、アルコールは楽しめます。ですが、個々人が飲めるかどうかやその適量などは、主治医の判断によります。腎臓はもちろん、お体全体にかかわることなので、召し上がる前に必ず主治医に確認しておきましょう。

また、腎臓病の医師の多くが心配しているのは、実はアルコールよりも「食事」です。

ただでさえたんぱく質や塩分などが多い酒の肴ですが、酔うといつもより食べすぎてしまう方も多いので、注意して下さい。

そうならないためにも、お酒と肴はおかわりせず、召し上がる分だけをテーブルに出しておきましょう。そして、アルコールではなく「会話」を楽しむ時間をすごすことを心がけて下さいね。

低たんぱく食品・腎臓病食の商品はこちら

 

腎臓病食・低たんぱく食品カテゴリの最新記事